制服と色の関係 お医者さん編

近藤智美公式ブログ・制服と色の関係 お医者さん編

こんにちは。マジカルカラーリストの近藤智美です。

今日は、職業と制服の色の関係について。

制服が決まっているものは特に、その色の効果を最大限に活用している場合も多々あります。今日は数あるなかでも、お医者さまの白衣について書きますね。

白色という色は、「シンプル」「純粋」「清潔」「潔癖」なイメージがあります。お医者さんがいつも相手をするのは体調の悪い人やけがをした人たち。その人たちに診断した結果を正義感をもってまっすぐに伝えるのが必要ですから、白衣はその役割も担っているように思います。

「白」は何色にでも染まっていく色ですが、何色に染まっても自分の白に戻っていく、浄化のイメージもありますね。患者さんに寄り添うけれど、自分も一緒に病気になっているようなお医者さんは見たことないです。笑 ぶれずに、体の状態をただ伝えてくれそうです。

その白衣のお医者さまの近くには看護師さんがいらっしゃいます。看護師さんの制服は淡いピンクだったりしますね。これは、患者さんが病院で緊張して診察を受けるので、すこしでもその緊張感を和らげたり、患者さんを刺激しないようにするための淡いピンクなのです。

看護師さんの制服まで白色の病院では、いささか緊張感がみなぎっているかもしれませんね。

手術のときは緑色になるお医者様

お医者さんは20世紀に入っても数十年ほどは私服で手術もしていたそうです。でも、感染予防とのかかわりで衛生問題がとりあげられるようになって、白衣を着るようになったのだそうです。

その白衣のお医者さんも、手術のときには「緑」色の手術着に着替えているのはご存知ですよね。緑である理由も、ご存知の方は多いのではないでしょうか。

まず、白い繊維では血液が目立ちすぎてしまうのです。手術室から出てきたお医者さんの白衣に血が飛び散っているところを想像してみてください。あまりにも生々しいのではないでしょうか。イメージするだけでも気持ち悪くなってしまいそうです。

もうひとつ、お医者さん自身が手術をするときに、この白色が、集中力を妨げる要因となったのです。

下の図の、赤い円を見てください。30秒ほどじっと見つめてから、右の白い円に目を移してみると・・・・・白い円の上に、緑っぽい青い影が見えないでしょうか。

近藤智美公式ブログ・制服と色の関係 お医者さん編02

このように、見つめていた色の残像として見える色のことを「心理補色」といいます。

人間の目は、長時間同じ色を見続けると、網膜が疲れて反対色が見えてくる性質があります。これを「補色残像効果」といいます。特に、濃い色を長時間みつめたあとに白い背景を見ると起こりやすく、視界をチラつかせる原因になります。

お医者さんはあ、手術中に血液の赤色を見続けなくてはなりません。手術後に視線を外すと、赤の捕色である緑色の残像が残ってしまいます。

残像が生じると、目が慣れるまで手元がはっきりと見えないので、緊急を要する処置が迅速にできず、医療ミスにつながりかねません。

この問題については1960年代以降、手術着を青みをもった緑色にするという方法で解決されたのです。

青から緑の範囲は赤の捕色なので、赤い血液が青っぽい緑の手術着につくと茶色に見えます。一般に、補色どうしを混ぜ合わせると、打ち消し合って茶色になるのです。

これで、白衣についた血液が鮮やか過ぎて・・・というのは解消されます。

また、視覚の感度が鈍った場合、目は室内にとびとびに見える色(この場合は青みがかった緑色)のおかげで、見なければいけない手術の箇所をしっかりと見て、手術に集中できる、というわけです。

また、緑という色は、補色残像効果を軽減するだけでなく、リラックス効果や目の疲れを和らげる効果もあり、細かい作業で目を駆使する医療現場では最適なのです。

手術着の色がかわって、より多くの人を助けているのでしょうね。


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